『捨てる技術』の著者 辰巳渚さんが、最近話題の『ミニマリズム』『ミニマリスト』とは何なのか?を知るために、ミニマリストたちと対話して、戸惑いながらも心を寄せて、その生き方に迫ります。
ミニマリストたちの人となりが感じられる本です。
15年前の『捨てる技術』から、『断捨離』ブーム、現在の『ミニマリズム』という系譜で続いているような、過剰なモノからの脱却。
元祖とも言える著者が、いまの流行りを見せられ、戸惑う様子にとても親近感を抱きます。
ミニマリストは「こういう生き方もあるよ」という選択肢を見せてくれている、というのが私の解釈です。
そして、すでにミニマリスト的な生き方をしている人は、無理なくそれができています。
それは、これがミニマリズムである、と意識した実践か、日々の生活の中でたどり着いた生き方そのものか、の違いです。
ミニマリズムは必要以上のものを欲しがるように仕向けられた世界に対してのアンチテーゼ。
大きく逆に振れることで、目立っているのだと思います。
そしてこう伝えます。
「みんながみんないろんなモノを欲しがる必要はないよ」と。
モノを減らすことで雑音がなくなる。いまやらなくてもいいことに、意識を向けなくても済む。ほんとうにしたいことに意識を集中できる。
周囲の大量のモノや情報をいったん消去しないと、自分のなかの真実にそれらは流れ込む一方で、混沌としてしまう。
いわゆる情報というのは、テレビやネットで読んだり、見たり、聞いたりするようなものだけでなく、モノ自体からも発せられています。
ということは、自分の部屋にいても、大量の情報の雑音で、自分が消耗してしまいますね。
全部、自分がときめくモノなら雑音ではなく、ハーモニーだと思います。
「いつかは庭つき一戸建て」の夢はどこにいったのか
Answer:「家」が幸せをかなえてくれるという考え自体が夢だった
ミニマリストには、取材可能な方が少ないことと関東以外に住んでいる方が多いこともあり、現実的には取材がむずかしかった
ミニマリストは、持ち家にはこだわらないようで、いつでも引っ越せる状態だったり、好きな時に好きな土地で暮らしたいようです。
いま住んでいるところは、仮住まいというイメージです。
だから、持っているモノは、自分色に染めているというよりは、全体的にシンプルな印象を持ちます。
最後に、ミニマリストのおふみさんの言葉を。
このまま会社に居つづけたら心を壊すかもしれない、会社に頼らないで生きていけるようになりたい、会社という大きな船から下りて自分の小さな舟で漕ぎ出したい、そう強く思っていました。人生を変えたかったんです。
ミニマリズムは身軽さなのかもしれませんね~。
それでは楽しい週末を~。